第59回日本栄養改善学会に参加してきました。
目的は、3日目の「在宅高齢者の栄養ケア~地域連帯システムの構築~」という
シンポジウムです。
演者は、名古屋大学の葛谷先生、岡山大学の歯科医村田先生、
厚労省の栄養専門官の芳賀さんと私の4人です。
座長は、杉山みち子先生と加藤昌彦先生。
低栄養や高齢者の栄養ケア・マネジメントについて、長年研究に携わっている先生方ばかりでした。
シンポジウムでは、
現状の高齢者の置かれている状況を確認しつつ、その課題を整理し、
管理栄養士の居宅療養管理指導はなぜ増えないのか、
ということについて、それぞれの立場で議論しました。
・医師からの指示が出ない
これはよくいわれる課題のひとつですが、
他職種から地域包括ケアや地域一体型NSTなど
これだけ栄養ケアの必要性をいってもらっているにも関わらず、
このようなことが出るのは正直、管理栄養士自身の怠慢でもあるのではないかと思ってしまいます。
私は、個別のスキルとして、
専門職としての栄養ケアに関するさまざまなスキルともに、
他職種と共通言語で会話ができるように、
連携に関するスキルの両方が必要ではないかと考えました。
専門性だけを磨いてもだめ。
1件の仕事をもらっても、それが1件のままなのか
10件、30件と増えていくのかなどは、この連携のスキルが大きいように思います。
そこには、コミュニケーションやプレゼンテーション能力などが必要であり、
かつ訪問栄養指導は、単なる一職種の一サービスということではなく、
その地域の仕組みや連携システム、多職種の視点などを踏まえ、
地域づくりを意識したものであるべきだと締めくくりました。
打ち合わせやシンポジウム後には、さまざまな裏話も聞け、
3年後の介護報酬改正に向けて、
本気で在宅高齢者の支援の仕組みを作らなければならないと感じました。
訪問栄養士たちよ、いま勝負がかかっています!