「今度、**で研修会やるんですって?」
「みなさん、喜ぶでしょうね。
ぜひ、多くの人がこうやって口から食べさせてくれるように、頑張ってきてください。」
ある利用者のご家族から、そんな言葉をかけられました。
今度施設や在宅関係者向けにお話をさせていただくのですが、
そのことをどこからかお聞きになり、お話されているようです。
その利用者さんは、高カロリー輸液をしながら、経口摂取を継続しています。
お世辞にも十分に摂食・嚥下機能が整っているとはいえませんが、
しかし胃瘻という選択はせず、毎日を過ごされています。
リスクが高いから、食べない、ではなく、
リスクがあるけれど、どうやったら食べられるか・・・。
ご家族や本人の思いを、在宅医をはじめ、在宅に関わるみんなで考えています。
その中心に動いているのは、私たち管理栄養士であり、
毎週の訪問栄養指導の中で、栄養管理、食形態、調理、むせた時の対応などについて
お伝えしています。
今日は、ゼリーの一口量のすくい方とシャーベットのすくい方の違いについて説明。
ゼリーとシャーベットでは、口腔内で溶けるスピードが異なるため、
その状態に合わせてすくい方やその量を考えて対応します。
「うちは、個人レッスンで、すごくお得ね!!」
介護者さんが突然そんなことを言いだし、思わず笑ってしまいました。
「だって、研修会とかじゃ、どうしても一般的な話にもなっちゃうでしょ。
うちは、結構細かいこと聞いちゃっているもの。なんだかお得!」
前述の研修会のことを考えての発言のようです。
こうやって訪問していることはすべて個別での対応。
当たり前のことだけれど、「お得!」の言葉に、なんだか嬉しくなってしまいました。