第7回摂食・嚥下リハビリテーション研究会が開催されました。
今回の担当地区は相模原。
メインテーマは、タイトルのとおりで、今まさに神奈川県で一番熱い地区です。
一般演題3演題のうち、2題は栄養や嚥下食に関するもの。
この2つは、摂食・嚥下障害者にとって専門的であり
かつ、多職種すべてが理解しておきたい基本的な分野でもあります。
嚥下食については、物性などを測定した病院でのシステマチックな取り組みを
Drが発表すると、少し違和感もありましたが、
9月には新潟の嚥下リハ学会で、同病院の管理栄養士が発表するとのことを聞き、
少しほっと(笑)しました。
(多くの学会や研究会で、他職種の方が栄養や嚥下食について発表されるのは
嬉しいけれど、ちょっと複雑な気持ちになるのは私だけでしょうか。
管理栄養士よ、調理師よ、もっと頑張れ!という感じです)
特別講演では、日本歯科大学の菊谷武先生がお見えになり、
急性期から回復期リハ、施設、在宅とさまざまな生活環境の方に、
内視鏡を用いて評価をしながら、
その地域の関係者と連携をとり進めているという活動について
ご紹介いただきました。
また、数年前の厚労省の窒息に関する研究報告から、
窒息のリスクは
・臼歯部咬合がないこと
・認知機能の低下
・食事摂取の自立
この3つが危険因子であるとお話しされました。
特に3つ目の食事摂取については、
自立しているからこそ職員の意識の谷間に陥りやすく、
注意しなければならないとお話しされました。
病院栄養士時代、
重度嚥下障害者は、医師やSTなど多くの職種の関心が高く、
常に誰かがみている、という状況の中で、
ある程度改善して自立摂取が進み始めた患者については、
案外落とし穴があるということを後輩たちに伝えてきました。
スクリーニングで落ちがちな事例にこそ、
管理栄養士がきちんとみていく必要があるのでは?と思うのです。
そして、それは単に「みている」ということではなく、
重度者への関わり方を知ったうえで、アンテナを高くもっておく、ということなのです。