市販のゼリーを食べるとき、カップの蓋をあけると少し水が出るときがある。
これは、「離水」である。
ゲル化したゼリーの中から出てきたものである。
こういうゼリーを食べていると、食べている途中で水が出てくる。
これも「離水」である。
ゼラチンゼリーを常温に置くと、溶けて液体になる。
これは、「溶解」である。
口腔内の保持機能が低下している人にゼラチンゼリーを出すと、
ずっと口にため込んでしまい、口の中で溶けてしまう。
これも、「溶解」である。
この「離水」と「溶解」の意味がうまく整理されず、
今回の嚥下リハ学会でも、乱用されていたように思う。
離水も溶解も、ゲル化したゼリーから液体が出てくるため、
嚥下障害者には、不適切であることが多い。
ゼラチンゼリーは、離水が少ないが、温度により溶解する。
口腔内で溶解しにくいように、ゼラチン以外のゲル化剤を使用するが、
温度により離水に注意しなければならない。
いずれにせよ、それぞれの言葉の意味とその状態をしっかり理解することは大切である。
特に栄養士であるならば・・・。