第5回神奈川摂食・嚥下リハビリテーション研究会を開催しました。
今回の開催は、県央地区世話人の担当。
半年以上前から準備を重ね、ようやくこの日を迎えました。
研究会は横浜で行われることが多い中、
地元厚木市の総合福祉センター大ホールをお借りしました。
ホテルなどとは異なり、世話人だけではなく、多くのボランティアの協力を得て、
会場設営から手作りです。
内容は、一般演題4題と特別講演。
一般演題では、
厚木歯科医師会での障害者歯科診療所における摂食・嚥下発達支援診療についてや
七沢リハビリテーション病院の「嚥下外来」、
東名厚木病院からは仮性球麻痺患者に対する急性期病院でのアプローチ、
開業されている耳鼻科の西山先生からは、「頸椎術後性の嚥下障害」
という珍しい事例についても発表がありました。
特別講演は、大阪大学大学院歯学研究科高次脳口腔機能学講座の舘村卓先生に
お越しいただきました。
10数年前、あるセミナーでご一緒したときに、
私が「きざみ食は嚥下食に適さない」という話をしたら、
「きざみ食は健常者にとっての食べにくい形態だ!」とおっしゃり、
意気投合したのを思い出します。
舘村先生は、臨床現場で利用されるVFやVEでは評価しにくい部分を
筋電図検査という形で生理学的に解明しようと研究をされています。
講演の中では、
『一般的に清書に書かれていることは、根拠あることとそうでないことがある』
と一つ一つ生理学的にわかりやすくお話しいただきました。
そしていつも最後に話される言葉は、
『実践無き理論は無力である、理論無き実践は暴力である』
いつお聞きしても本当にその通りだとうなづくのでした。